
弁護士業界における「クラーク」とは、一般企業で言うところの「インターン」を指します。
法律事務所が司法試験や予備試験の受験生を対象に、自所の弁護士の業務体験を提供したり、参加者と所属弁護士との会食を開催するイベントのことをいいます。
クラークの中でも、およそ12月〜翌年3月にかけて実施されるクラークのことをウィンタークラーク(以下ウィンクラ)若しくはスプリングクラーク(以下スプクラ)と言います。
どちらの言い方を使うかは事務所によって異なりますが、どちらも同じ時期に行われるクラークを指します。
別時期のサマークラークやオータムクラークも存在します。
ウィンクラ・スプクラの対象者は、基本的に当年度の予備試験における論文式試験の合格者です。
時にはロースクール生の中で次年度の司法試験の受験予定者が対象に含まれることもあります。

クラークに参加するメリットって何なんでしょう?

普段なかなか知ることが難しい弁護士の仕事に触れることができ、弁護士業界への解像度を上げる貴重な機会です。
司法試験後におこなわれる採用選考前の説明会よりも、より詳しく所属弁護士の方々のお人柄を感じることができました。
また、参加することで、そもそも弁護士以外の検察官や裁判官を目指す方が自分には向いているのではないか?など、将来のキャリア設計の着想を得ることもできます。

これからクラークを受ける人、検討中の人に何かアドバイスはありますか?

弁護士との関係性や人脈を築けるかは自分次第です。
(内定が出ることもあるとかないとか…w)
ただ、積極的にクラークに参加することで、直接的に採用に影響しなくても、自身に繋げることができると思います。
事務所説明
所内ツアー
パートナー・アソシエイトとの座談会
海外オフィスとのオンライン座談会
模擬会議
興味分野等の弁護士との面談
執務席体験
懇親会
など
参考:アンダーソン・毛利・友常法律事務所(https://careers.amt-law.com/recruitment/lawyer/winter/)
ガイダンス・事務所説明・所内案内
課題アサイン
ランチ(顧問の先生方やアソシエイト弁護士とのランチ)
弁護士による講話
アジアオフィスとのTV会議
課題のフィードバック
懇親会
など
参考:TMI総合法律事務所(https://careers.amt-law.com/recruitment/lawyer/winter/)
まずは応募することが大切です。(応募しても必ず受かるわけではないです。)
各事務所の募集ページにアクセスして、それぞれの募集要項に従ってください。
顔写真(JPG、JPEG、PNG形式)
大学専門学部の成績証明書(PDF形式)
法科大学院における成績証明書(PDF形式)
予備試験の成績通知書(短答式、論文式、口述式)(PDF形式)
自己PR書類(いわゆるエントリーシート)
応募審査には、大学の成績評価GPAや予備試験合格が重視されているので、学部やロースクール、予備試験の勉強を頑張ることが基本となります。
事務所のホームページなどから求める人材像や事務所の強みなどを把握し、しっかりと事務所研究をしましょう。その上でエントリーシートを丁寧に記載することが大切です。自己PRなどの記載項目で熱意が伝わるものです。
また、定員に達し次第締め切りとなる事務所も多く、応募順の審査が行われている場合もあるので、応募は早めに行いましょう。

クラークの応募に落ちても、後の個別訪問ではクラークに応募した事実がプロフィール上での意欲の参考にされ、採用に至ったケースもあると聞いたことがあります。あくまで参考意見ですが、迷ったらとにかく応募することをオススメします。
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